
今年最初のGⅠ「第37回全日本選抜競輪」が茨城県・取手競輪場で20日に開幕した。初日は一次予選9個と特別選抜予選3個レースが争われた。地元のSS吉田拓矢(茨城)は11R特選に出走。人気を集めたが深谷知広(静岡)のパワフルな先行に屈し「厳しい展開になった。内に詰まってしまったので」と6着に終わり、渋い表情でレースを振り返った。2日目(21日)は二次予選11Rは頼もしいライン構成で、後ろは同県の吉沢純平(茨城)で3番手をマーク巧者の神山拓弥(栃木)が固めて茨栃3車が結束。「しっかりと力を出し切って3人で決めたい」と準決勝進出を狙う。
注目したいのは一次予選4RでGⅠ初勝利をあげた熊本の新進気鋭・嘉永泰斗だ。逃げる町田太我(広島)を4番手からのまくりで沈め「うれしいです」と満面の笑みを見せた。ここに向けてほどよく仕上がったようで「直前の感触は良かったので。いい状態で臨めている」と胸を張る。
昨年10月に久留米で行われた熊本競輪開設71周年記念でGⅢ初優勝を飾った。九州の大先輩である北津留翼(福岡)が熊本勢のために前回りをかって出てくれて、嘉永は番手まくりを敢行した。「これからは先頭で九州を引っ張っていけるように」とその時に誓いを立てた。
二次予選9Rでは井上昌己(長崎)を引き連れ、誓いどおりの早めの仕掛けを心がけ、格上のSS清水裕友(山口)に立ち向かう。