新型コロナウイルスのピークアウトが見えない中、おっかなびっくり都営線乗り放題のシルバーパスで都営地下鉄三田線、大江戸線と乗り継いで本郷三丁目駅まで出かけた。3カ月に1度の歯科治療のためである。
終わって、ただ帰るのもしゃくなので、駅近くの真砂坂上にある文京ふるさと歴史館に立ち寄った。開館30周年特別展「完全公開 巻物八景十境―ぶんきょうの指定文化財―」が開催中だ。
展示されているのは「太田備牧駒籠別荘八景十境詩画巻」という二巻の巻物だ。1600年代の江戸時代の大名・太田資宗の駒込屋敷(千駄木)からの眺め「八景」、屋敷内の見どころ「十境」を描いている。絵師は狩野安信。
全長11メートルの画巻は当時の大名屋敷やそこからの景観を知る貴重な作品で、区の文化財に指定され、今回初めて公開された。写真でお見せできないが、遠くに富士山や筑波の山が望め、湯島や隅田川など昔の景観に遊ぶことができる。