ニッポン放送の番組で埼玉県の大野元裕知事と対談した。参院議員時代から党は違えども、意見交換をする間柄だ。
大野氏は「第6波」に入る1月末、国が接種証明や陰性証明を活用して行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージの一時停止」を決めたことを痛烈に批判した。「一時停止するのなら、国にどう経済活動を進めるのか聞きたい」と国に迫った。私もかねてからワクチンパスポートの活用を提言してきただけに大野知事の意見を支持する。
「飲食店が危ないのはわかったが、少しずつ時間を重ねる中でどうすれば感染を抑制できるかを経験してきた。『第1波』に戻って全部ダメというのではなく、積み重ねてきたことをしっかりしよう」と大野知事。
その中で、「成人式では、開放的なお酒の飲み方をする。埼玉県内の会場の3分の2で陽性者が出たが、実は会場よりも飲食店やカラオケだった。一方で同じ時期に新年会などでは陽性者は出なかった」とエビデンスを示す。人が集まれば感染するのではなく、対策を徹底しない場所がリスクになることが分かる。
埼玉県は現在も独自の「ワクチン・検査パッケージ」で、証明書があれば、アルコールや人数制限が緩和される。しかし、埼玉のワタミ直営店は混乱した。制度を知らないために証明書を持ち歩く人がいない、よって緩和の効果がまったく得られない。それでも大野知事は「腹をくくってやっていく」と語っていた。