
日本は新型コロナウイルスワクチンの3回目接種の加速が課題だが、韓国では追加接種が進んでいるにも関わらず、爆発的に感染が拡大している。22日の新規感染者は過去最多の17万1452人を記録した。何が起きているのか。
韓国の感染者数は前日から7万人以上増え、1日当たりの感染者数の最多記録を大幅に更新した。中央日報(日本語電子版)は今月末から3月にかけて1日の感染者は27万人まで増えるという研究機関の予測も紹介した。韓国の人口は5100万人余りと日本の半分以下で、感染の広がりがうかがえる。
関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「日本より気温が低いことや、集団活動でのクラスターの頻発、日本と比べて、手洗いやマスクなど対策をしない集団が多く、急激に拡大している可能性もある」と指摘する。
韓国では23日時点でワクチンの追加接種率が59・9%と、日本の15・3%(22日時点)を大幅に上回っているが、感染は止まっていない。
日本医科大の北村義浩特任教授(感染症学)は「オミクロン株では、ワクチンの感染予防効果と、発症・重症化予防効果は別物と考えるべきだ。韓国も日本と同様高齢化が進む中で死者数が抑えられているのは、追加接種が奏功しているのだろう」との見方を示す。