/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/37HX6J4R7VMPTIX3KTZBFEJ6PE.jpg)
北京で冬季五輪が閉幕した翌21日、世界が一気に緊張に包まれた。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナ東部の親ロシア勢力が自称する「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の〝独立〟なるものを承認し、両地域へ「平和維持」の目的でロシア軍を派遣すると命じたからである。
米国のジョー・バイデン大統領は、ロシアによる〝独立承認〟を「国際法への明白な違反」と非難。西側諸国が続々とロシアへの経済制裁を発表したが、何とも迫力不足だ。ロシア側はこの事態に備え、すでに「大量の外貨を準備済み」ともいわれている。日本時間の23日午前にも、バイデン氏は新たな制裁発動を表明したが、残念ながら「後の祭り」感だけが強い。
/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/46XMOXXTDJACZFCWOMNQWHZ72Y.jpg)
返す返すも、1月19日の「小規模な侵攻なら対応の仕方には議論を要する」というバイデン氏の失言が悔やまれる。あれが、プーチン氏に「いける」と思わせた。そして、一連のプーチン氏の手際や国際社会の動きを見て、「オレもいける」と、中国の習近平国家主席も思っただろう。
本稿では、ウクライナの平和を祈りつつ、現時点までの世界の動きを「他山の石」とすべく振り返っておく。