なぜ、予想したよりも大きな津波が来たのだろう。
最近、分かったことは、この地震が1つのものではなく、260秒の間に5つの地震が続けざまに起きていたことと、その3つ目の地震が普通には「見えない」地震だったことによるものだった。
普通は短周期や中周期で観測しているし、Mや深さはこれらで決める。これはUSGSでも日本の気象庁でも同じだ。
だが、この3つ目の地震は特別だった。この地震は大津波を生みやすい長周期の地震で、短周期や中周期のデータではほぼ見えないのだ。
研究では、この3つ目の地震だけを分離できた。この地震は深さ15キロメートルで起きたM8・2の地震だったことが分かった。遠くで見ていた地震の全体像よりも大きくて浅い。
5つの一連の地震で放出されたエネルギーの70%をこの3つ目の地震だけで占めていた。この1つの地震で、プレートが潜り込んでいる境界を長さ200キロメートルにわたって破壊したものだった。