ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始した24日、東京都内在住のウクライナ出身の女性は「遠いところにいて何もできない」と故郷を思い、不安な心境をのぞかせた。そしてプーチン大統領の一方的な言い分に不信感をあらわにする。
「8年前から〝戦争〟は始まっているが、首都キエフまで攻撃されたのにはびっくりした。非常事態宣言で日常生活も変わってくると思う」
こう語るのはウクライナ南西部のカミェニェツ=ポドルスキ出身の海野ジェニアさん(25)。キエフにある大学に在学中の2016年に日本語を学ぶため来日、現在は日本人男性と結婚し、SNSマーケティングの仕事をしている。
ジェニアさんは24日朝から、母親や弟の住む実家に時差もかまわず連絡を入れたという。「ウクライナ人もロシア人もほとんどの国民は戦争をやめてほしいと思っている」と話す。
ロシアが一方的に独立を承認した「ドネツク人民共和国」や「ルガンスク人民共和国」とする地域にも知人や大学の友人もいるが、キエフなどに退避したことはSNSで知ったという。