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駅や公園、商業施設など公共の場にある時計が撤去される事例が増えてきた。スマートフォンの普及に加え、設備の老朽化や維持費の負担などの要因が背景にあるようだが、待ち合わせ場所や地域を象徴するモニュメントが消えることを惜しむ声もある。
JR東日本は管内の30%にあたる約500駅の構内の時計を撤去する計画だ。すでに昨年11月から開始し、今年1月26日時点で22駅で撤去済みだという。
構内の時計は列車の発着時刻を知らせる補助設備の役割を担ってきたが、同社広報部は「携帯電話やスマホの普及で、多くのお客さまがご自身でお時間を確認する手段をお持ちだ」と説明。維持更新投資の抑制や固定費の削減、メンテナンスに関わる人手の確保も課題だったといい、撤去により概算で年間約3億円の削減効果があるとした。
JR本八幡駅前(千葉県市川市)にあった時計塔は、「南口で集合と言えば時計の下だった」とのつぶやきもツイッターでみられるほど地元ではおなじみだった。
市川市道路管理課によると、1990年代半ばに設置された時計塔は2017年に撤去された。「スマホの普及などで公共の時計の必要性が低くなったことや、修理等のメンテナンス費がかかるため、老朽化と、故障したことにより撤去した」(同課)という。