顔を出さずに活躍する歌姫Sia(シーア)が原案・脚本・製作も手掛け、半自伝的な物語で監督デビュー。薬物やアルコール依存に陥ったヒロインが、真っすぐ生きる希望と愛をつかんでいく姿を、ポップミュージックに乗せて活写する。25日公開。1時間47分。
依存症のリハビリを受けながら孤独に生きるズー(ケイト・ハドソン)は祖母の急死で家に戻って来る。祖母と2人暮らしだった自閉症の妹ミュージック(マディ・ジーグラー)と一緒に暮らし始めるが、敏感な妹との生活を持て余し…。
【ホンネ】ポップでカラフルな音楽と映像で表現される、妹ミュージックの脳内世界にワクワク。すさんだ姉と独自の世界を生きる妹の、すれ違いとそれでも求め合う絆。かつてのイメージを覆す、ハドソンの荒々しさと同居するもろさがいい味。妹役の新進女優も出色。キレず逃げ出さず、真の人生をつかむ姿に共感必至。 ★★★☆(映画評論家・折田千鶴子) ★5つで満点、☆=星半分