:quality(50)/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/AEG7A6IZFBMTPBF3QRJHX23MY4.jpg)
2月19日は中国の最高実力者だった鄧小平氏の死去から25年経った節目の日だった。しかし、中国の改革・開放政策を推し進めた最高指導者の命日だというのに、北京では大規模な追悼行事はなく、国営メディアも沈黙しているという。
なぜこんなことになっているのか。実は習近平国家主席の父親で中央政治局委員などを歴任した習仲勲氏が若いころ、鄧小平氏によって失脚させられたことがあるからだ。ということで、習主席は鄧小平氏のことを個人的に恨んでいる。「親父のかたき」というわけだ。
しかし、この件に関しては、国家主席は度量が狭いと思う。いまや逆らう人間はいないのだから、ここで国家を挙げてイベントを行ない、「鄧小平氏が現在の中国を築いてくれた。次の発展は自分がやる」と言えばよかったと思う。
そうすれば、「永久皇帝」としての自分も正当化されるのではないか。こんなところで〝内ゲバ〟をやっている場合ではない。私が習主席のアドバイザーだったら、こういう風に言っていただろう。
一方、鄧小平時代の1979年の米中国交正常化のきっかけとなったリチャード・ニクソン米大統領の中国訪問から21日で50年を迎えた。中国はこちらについては記念行事を通じて米中の緊張緩和の糸口をつかもうとしている。