実況・小野塚康之 時代を越える名調子

縦断高校野球列島(48)~沖縄県~ 沖水エース773球「2年連続準V」の功績 「右肘骨折」を機に連盟がメディカルチェック導入1/3ページ

第73回全国高校野球 決勝の大阪桐蔭戦で力投する沖縄水産の大野倫投手=1991年8月21日、甲子園球場
第73回全国高校野球 決勝の大阪桐蔭戦で力投する沖縄水産の大野倫投手=1991年8月21日、甲子園球場

1990年と91年夏の沖縄水産の2年連続の準優勝は思い浮かべると、いまなお胸がザワザワする。同一校が続けて夏の甲子園の決勝に立つことは極めて難しい。天理(奈良)、大阪桐蔭に敗れ全国制覇はかなわぬ夢となってしまったが、この2年間の戦いで残したものは計り知れない。

90年の沖水は栽弘義監督の中でも自信があったと思う。早くから食育や筋力トレーニングを重視し、沖縄の地理的アドバンテージを生かし、冬の遅い日没いっぱいまでボールを追い、全国で勝てる軍団に仕上げた。実力拮抗(きっこう)のこの大会で力強く勝ち抜いた。

沖水の選手たちは身長は高くないものの、筋肉はユニホーム越しでも発達しているのが分かるほどだ。特に上半身の張りとプリッと突き出たお尻が印象的だった。スイングが強く走力があり次の塁を狙う意識が高い。バントも上手だった。大会を通して26の犠打は当時のタイ記録だ。広島商業や松山商業に負けない技術だ。エースは右の神谷義治、スリークオーターで力のある速球と良く曲がるスライダーが武器だ。

決勝は天理の長身右腕・南竜次との投げ合いで0―1。ラストシーンは、追う沖水の9回裏二死二塁。九番、右の横峯孝之が左翼に鋭い飛球を放った! ラッキーゾーンまでいきそうだ! 天理の左翼小竹英己が猛然と走りバックハンドのグラブを差し出しランニングキャッチの超美技で試合終了!

指笛が鳴り響く中、打球が上がった瞬間、沖縄のファンは同点を確信したはずだが、この時、風は逆風の秋風、打球を押す浜風ではなかった。天理の橋本武徳監督は『内容はうちの負け、ただ勝負に勝っただけ』と沖水をたたえた。

健活手帖

zakスペシャル

主要ニュース

ランキング

  1. 【2022年夏・参院選】引っ張りだこ菅前首相、意外な人気と存在感 「言いたいこと言う」本来の姿戻り 埼玉選挙区、炎天下の応援演説に聴衆100人超

  2. 3代目ミス夕刊フジ子・奥村美香のDVD「優しい雨」が発売中 癒やし系フェロモン振りまき、セクシーポーズ披露

  3. 三井・三菱出資のサハリン2〝強奪〟プーチン大統領が強硬手段 日本のLNG需要量9% 「参院選の混乱狙い…中国や北朝鮮に提供か」

  4. 韓国政府の魂胆は!? 徴用工めぐり〝30億円新基金〟設立案が浮上 解決済み問題を蒸し返す動きか 「日本側が協力する必要はない」識者

  5. 黒海要衝の島奪還 ウクライナ、ミサイル攻撃でロシア軍撤退 「解放された」ゼレンスキー大統領、輸出再開への足掛かりに

  6. 有罪判決からわずか9日 田中聖容疑者、予想された再犯と弟への影響 覚醒剤所持で逮捕「このまま不肖の兄を切り捨てることも…」

  7. 【艶グラドル】志田音々、マングローブ林で〝最大露出〟 気象予報士を目指しながらタレント活動

  8. 女児残し「何度も外出」 富田林、2歳遺棄で逮捕の男の供述 同居する祖母とUSJに行き約11時間放置

  9. 【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】中国調査船に対応できない日本の国益とは 好き勝手に暴走、中露への対応に米国はイライラしている

  10. 年金改革は政治家の“嘘の歴史” 失敗に終わった小泉政権が掲げた「100年安心」

ピックアップ連載

連載一覧へ

最新特集記事

特集一覧へ