ロシア軍がウクライナに侵攻したが、1人ずついる両国の出身力士が、春場所の土俵上で対戦する可能性がある。ロシア出身で東幕下12枚目の狼雅(ろうが・22)=二子山=と、ウクライナ出身で西幕下17枚目の獅司(しし・25)=入間川=だ。
狼雅はロシアのトゥヴァ共和国生まれだが、モンゴルのウランバートルで育ち、15歳で鳥取城北高に相撲留学。2017年高校総体個人決勝で、日体大柏高の今場所新小結の豊昇龍を破って、外国出身初の高校横綱になっている。
ここ1年は幕下上位に定着。今場所、下の名前を「力」から、鳥取城北高の石浦監督と同じ「外喜義」(ときよし)に改名し十両昇進を目指す。
獅司は首都のキエフから南に約550キロ離れたザポリージャ出身。一昨年春場所が前相撲で、一気に番付を駆け上がった。
昨年7、9月場所に対戦があり、いずれも狼雅が勝っているが、今場所も番付が近いのは運命的なものがある。取組が組まれれば、大きな注目を集めることになりそうだ。