軍事のツボ

特別版2 「重心」を見誤っているロシアとウクライナの戦い方1/4ページ

キエフ近郊の路上に放置されている撃破された歩兵戦闘車=2月28日、ロイター
キエフ近郊の路上に放置されている撃破された歩兵戦闘車=2月28日、ロイター

ロシアによるウクライナ侵攻の序盤は、圧倒的に兵力で有利なロシアが意外と苦戦しているようだ。ロシアは短期決戦で首都キエフを落とし、ゼレンスキー政権を崩壊させるシナリオを描いていたとみられるが、米国防総省、英国防省ともに、ロシア軍の進撃速度は計画よりも遅く、その要因は燃料不足やウクライナ軍の頑強な抵抗だとしている。とはいえ、戦力差から攻略にてこずっている首都キエフや第2の都市ハリコフは近いうちにロシア軍の手に落ちるだろう。それでも現状でゼレンスキー政権はもとより、国民にも白旗を上げる気配はない。むしろキエフが陥落してからの戦い方次第で、戦略を誤ったロシアを窮地に立たせることも可能だ。ウクライナ軍はどう戦うべきなのか。

ロシアは今回の戦争について、敵の「重心」が首都キエフにあるとみて、短期にキエフを陥落させることでゼレンスキー政権と国民の継戦意思思を砕き、親ロシア政権樹立と東部地域をロシアの支配下に置くといった戦略目標を達成するシナリオを描いていたと考えられる。開戦からすぐに地上部隊が侵攻したことから、短期決戦の目論見が透けて見える。しかし重心そのものを見誤っているうえ、短期決戦のシナリオも崩れようとしている。重心とは、戦争を遂行する上での源泉や要といった意味だ。

2月28日に撮影された、キエフの北西でのロシア軍とみられる車列の衛星画像=(C)2022 Maxar Technologies提供、ロイター
2月28日に撮影された、キエフの北西でのロシア軍とみられる車列の衛星画像=(C)2022 Maxar Technologies提供、ロイター

ロシア軍が2月24日の侵攻開始日に短距離弾道ミサイル(SRBM)や巡航ミサイル、空爆などでウクライナ軍の対空レーダー施設、地対空ミサイル(SAM)陣地、空軍基地などを攻撃した。航空優勢を確保するため定石通りの作戦だ。

ここで、通常なら十分な空爆と火砲や多連装ロケットなどの火力の集中による攻撃準備射撃を経たうえで、地上部隊が進む。例えば湾岸戦争では、1991年1月17日から空爆が始まり、地上部隊の進攻は2月23日からだった。それほど入念に航空攻撃を行って敵の防空網や地上部隊をたたいた。

しかし、ロシア軍は空からの攻撃と地上部隊の進撃をほぼ同時に行っている。しかも、米国防総省や英国防省は開戦から6日目の3月1日に至っても航空優勢を確保できていないとしており、空からの攻撃効果は不十分だったようだ。

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