軍事のツボ

特別版2 「重心」を見誤っているロシアとウクライナの戦い方2/4ページ

不十分だった理由は、ミサイルの使用に問題があったからではないか。ミサイルの数について、米国防総省は2月28日までに約380発としている。イラク戦争で米軍は巡航ミサイル「トマホーク」を開戦から2週間で700発以上発射したと米国防総省はしている。

当時のイラク軍と現在のウクライナ軍は規模が違うとはいえ、ウクライナの防空網がまだ残っていることやキエフの市街地に着弾するミサイルがいくつもあることを考えると、絶対数がやや少なく、しかも効果的な目標選定ができていない可能性が高い。

そんな状態でもロシアは地上軍を進めた。ベラルーシ国境から侵攻した集団はキエフ占領を目指している。開戦から2日で首都を占領する計画だったとの指摘が出ているが、実際には足踏みをしている。要因は前述の空からの攻撃が不十分だったこと、ウクライナ軍の士気や練度が高く、対戦車ミサイルなどを豊富に装備して活用していること、ロシア軍の補給に問題があることだと考えられる。

電撃戦が成功する重要なポイントの一つは奇襲だ。しかしロシア軍は昨年(2021年)11月から演習名目で19万人とされる大部隊を国境周辺やベラルーシに集めており、十分に警戒され、準備もされており、奇襲にはならない。

それでも両軍の戦力差を考えると、ごく近いうちにキエフが陥落する可能性は非常に高い。そうなってもゼレンスキー政権や国民が侵略者と戦う意思をなくすようには見えない。戦いを継続するには意思と能力が必要だが、意思は持続するだろううえ、能力については、今後の市街戦で大量の携帯型対戦車ミサイルや携帯型地対空ミサイルの使用がカギを握る。

これらミサイルの現在の装備総数は不明だが、開戦前の1月中旬に英国から対戦車ミサイル「NLAW」2000発という大量供給があった。これらは現在使用されているはずだ。

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