
ロシア軍の残虐非道なウクライナ侵攻などを受け、国際機関が動き出した。国際刑事裁判所(ICC)は、戦争犯罪と人道に対する罪の疑いで、捜査を開始した。ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使は産経新聞のインタビューで、「ICCによって『ジェノサイド(民族大虐殺)』と判断されることを望んでいる」と語った。
ロシア軍は、非軍事施設や住宅地にもミサイル攻撃を行い、子供や女性を含む多くの犠牲者が出ている。大量破壊兵器として知られる「真空爆弾」(燃料気化爆弾)が使用されたという情報もある。ウクライナ非常事態庁は2日時点で、民間人2000人以上が死亡したと発表した。
ICCは英国など39カ国の付託を受け、捜査を開始した。
ICCのカリム・カーン主任検察官は声明で、「戦争犯罪と人道に対する罪がウクライナで行われたと信じるに足る合理的な根拠がある」と述べた。
ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使は3日付の産経新聞のインタビューで、次のように訴えた。
「ロシア軍はウクライナ人を殺害している。われわれはICCが(ウラジーミル・プーチン大統領の行為を)ジェノサイドと判断することを望んでいる」「ロシア軍は電気や水道などのインフラを遮断してダメージを与えている。ロシアは食料や医療なども含めた全ての生活インフラを遮断し、パニックに陥れようとしている」