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英国は、新型コロナ対策で唯一残していた感染者の自己隔離義務を先月24日、イングランドから解除した。法的規制の全面撤廃となる。すでに公共施設でのマスク着用義務、イベント会場などでのワクチン証明提示義務、在宅勤務の推奨などが撤廃されている。
規制撤廃の理由として、ボリス・ジョンソン首相は、ワクチンの効果で死者や重症者が減ったこと、オミクロン株が重症化しにくく、大量の検査をする必要性が下がったことなどを挙げた。「コロナとの共生」を掲げた長期計画も発表している。
コロナ規制期間に首相官邸でパーティーを開催したことがバレて、集中砲火を浴びて支持率が低下し、退陣に追い込まれつつあるジョンソン政権が、生き残りのため、「皆さん、マスクを外して楽しくやりましょう」と人気取りを狙ったようにも思える。
ただ、数字を見る限り、英国は明らかに感染者がピークアウトして、死者の数も落ちてきている。新規感染者数は1月4日の21万人超をピークに減少し、最近では3万人台になった。
英国は一昨年3月以降、3度のロックダウン(都市封鎖)を実施していた。一方、水際対策として厳しい入国制限を課した日本も、感染者数の時系列のグラフを見る限り、英国より数週間遅れているものの、英国と同じような軌跡をたどっている。この評判の悪い日本の「鎖国政策」が本当に効果があったのかどうか、ただ数週間、遅らせただけだったか。