コロナ禍中は弁当宅配で、ある程度の売り上げは作れたが、この先100%元通りにはならないと判断。新たな市場や顧客開拓の必要を感じ、昨年秋より計画を進めたのが、「サラダバーのノウハウをデリバリーのニーズにマッチングさせ、ターゲティング、ブランディングを行うことで、プラスαの売り上げをつくる」ことを目的にしたゴーストレストラン事業。その第1弾として人気のコーンスープをベースに野菜やチキンをゴロゴロと具材にした「食べるスープ」がコンセプトのブランド「Sweet Smile Soup(スィートスマイルスープ)」を立ち上げた。
他のデリバリー同様スープも専門店化が進んでおり、「クラムチャウダー」や「ミネストローネ」の専門店が出てくる中、あさくまはファンの多い「コーンスープ」で勝負に出る。
1月15日、「Sweet Smile Soup」1号店を武蔵小杉の直営店内で開業。3月中に名古屋など各地の直営店内に開業し、15店体制とする過程で、消費者に直接アプローチするBtoCを主体にしたブランディングに力を入れていく。メニューや、宅配容器やスプーンの大きさなど、店舗とは違った提供スタイルをより充実させるため、消費者を招いた試食会も開催している。
4月からはBtoB(業者間取引)に乗り出し、FC展開を開始する。パン屋や喫茶店、レストランなどコーンスープのニーズのある業態は、リアル/ゴーストともに提携のメリットが高いと思われる。
また、リモートワークで働く社員への福利厚生として、自宅での食事の補助に力を入れる企業も増えている中、「食べるスープ」の可能性を探り、コロナ禍ならではのマーケットへの進出も狙っていく。 (取材・福士由紀)