「核のボタン」露の本気度 勝利目的よりも〝警告〟に使う考え方 われわれとは違うプーチン氏の思考 「荒唐無稽ではない」小泉悠氏が分析1/3ページ

ウクライナ攻撃を激化させているプーチン大統領(AP)
ウクライナ攻撃を激化させているプーチン大統領(AP)

ロシア軍は4日、ウクライナ南部にある欧州最大級のザポロジエ原発を砲撃した。見境のない攻撃を命じるプーチン大統領は、核戦力も「特別態勢」として欧米諸国を威嚇するが、脅しにとどまらず、本当に使うことはあるのか。ロシアの軍事・安全保障政策に詳しい東大先端科学技術研究センター専任講師の小泉悠氏は「荒唐無稽ではなく、危険な状態だ」と指摘する。

小泉悠氏
小泉悠氏

ロシア国防省は2月28日、ショイグ国防相がプーチン氏に対し、ロシア軍の戦略核兵器部隊が戦闘態勢に入ったことを報告したと発表した。

プーチン氏は「ロシアに干渉したり、脅威を与えたりする者は歴史上、前例のない結果を迎えることになる」と核兵器の使用を示唆するような発言も繰り返している。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、昨年1月時点のロシアの核兵器保有数は、解体待ちを含めて推定6255発で、米国の5550発を上回り世界最多だ。大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など遠く離れた相手国を標的にする戦略核弾頭2585発、局地戦での使用を想定した短距離ミサイルなどの非戦略核弾頭1910発をそれぞれ保有している。

とはいえ、プーチン氏が実際に核のボタンまで押すことはないと思いたいが、小泉氏は「荒唐無稽ではなく、危険な状態だ」と語る。

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