東証が4月4日、1部市場に代わって「プライム市場」を事実上の最上位とする新市場区分をスタートさせる。3月は11社が新規上場(IPO)の予定だが、証券関係者は「新市場発足後の個人マネーの流れが読みにくく、4月にかけて新顔銘柄の株価にちょっとした波乱が訪れる可能性があります」(インターネット証券の幹部)と警戒する声が聞かれる。
3月のIPO予定は住信SBIネット銀行など1部への直接上場2社と、2部市場の3社、マザーズ市場の6社。各企業の将来性など前評判は総じて良好だが、不透明なのは投資家の動向。
市場区分が変わっても企業の価値は同じだが、マザース銘柄が心配なようだ。「マザーズは機関投資家や海外ファンドではなく個人トレーダーが主導権を握る市場でした。しかし、マザーズやジャスダック市場を引き継ぐグロース市場にこのまま個人も移ってくれるかは分かりません。個人マネーがプライムなど他の新市場に移れば、現マザーズ銘柄は瞬間安のリスクがあります」
難易度の高い相場にチャンスありか。