「ああ今宵も幕が開いて良かった。こんな思いがいつまで続くのか…」。先日、東京・渋谷のPARCO劇場でミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」を全身で楽しむことができました。徹底した感染予防に尽力してきた出演者、スタッフに感謝の気持ちがわいてきました。
それというのも、今あちこちの舞台で、開場はしたものの、開演直前になって出演者からオミクロン株の陽性反応が出たため中止という演目が後を絶たないからです。客席からクラスターが出たというニュースは、とんと聞かないので、幕が開くかどうかは舞台関係者が毎日行っているPCR検査の結果いかんにかかっているのです。
まさに一期一会の舞台は盛り上がりました。主演のフランク・フルター役がこれで最後となる古田新太による抱腹絶倒の芝居が見られる幸せ。ROLLY、小池徹平、ISSA、昆夏美、フランク莉奈、峯岸みなみ、武田真治、岡本健一ら豪華な顔ぶれのカンパニーが、バンドメンバーも含め全身全霊で演じているのが伝わってきました。
感激しても当然、声援などは御法度。代わりに手元の操作で光ったり、歓声の電子音を発するグッズが場内で販売されていました。これぞウィズ・コロナ時代の〝観劇の友〟というわけでしょうか。 (H)