全国240のホテルが加盟する日本ホテル協会は3日、2021年の客室利用率(稼働率)が過去最低の34.7%だったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大前の17~19年は80%程度で推移していたが、20年にそれまでで最低の35.3%へ急落。21年はさらに落ち込み、業界の苦境が浮き彫りとなった。
稼働率の公表は初めて。担当者は「30%台は異常な数字だ。これではホテル事業を維持できない」と嘆く。比較可能な1983年以降で、2年続けて最低を更新した。
21年の月別は、首都圏などに2回目の緊急事態宣言が発出された1月が18.9%と最低。その後も9月にかけて20~30%台だった。宣言解除後の10月に43.0%へ上昇し、11月51.9%、12月55.8%となった。