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ロシアによるウクライナ侵攻が止まらない。7日行われた「3度目の停戦交渉」も合意に至らず、次回以降に持ち越された。ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシア軍は、病院や学校、住宅、原子力発電所などに〝狂気の攻撃〟を続けており、子供や女性も含めた民間人の犠牲は増えるばかりだ。こうしたなか、ロシア軍は民間人を避難させる「人道回廊」を設置したと発表した。ただ、行き先がロシアやベラルーシで事実上の人質となる危険性があるうえ、用意された道路に「地雷が設置されていた」という証言も浮上する。識者は「ロシアを信用するな」と警鐘を鳴らした。
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停戦交渉が長引くなか、国際社会は、民間人を避難させる「人道回廊」に注目している。
ロシア政府は7日、ウクライナの首都キエフと、東部ハリコフ、マリウポリ、北東部スムイの4都市で「人道回廊」を同日に設置し、回廊設置に合わせて同日午前から一時停戦すると発表した。
ただ、マリウポリでは5、6日も回廊が設置されたが、停戦が順守されず、両日とも退避は延期された。
ロシア側の攻撃はむしろ激化しており、米国防総省高官は7日、ロシア軍による都市部の民間地域へのミサイル攻撃などが増加しているとした。ロシア軍はこれまで、国境に集結させた戦力のほぼ100%を投入し、ミサイル600発以上を発射したという。
ロイター通信によると、ウクライナのクブラコフ・インフラ相は7日、ロシアの侵攻による破壊の損害が約100億ドル(約1兆1500億円)に上ったと述べた。