心臓病ロボット手術最前線

ロボット支援下での手術の利点 出血わずか40cc、痛みも少なく回復早い1/3ページ

ダヴィンチを駆使して患者の負担を極力減らす渡邊総長
ダヴィンチを駆使して患者の負担を極力減らす渡邊総長

心臓の弁のひとつ、僧帽(そうぼう)弁が上手く閉じなくなる僧帽弁閉鎖不全症では、2018年からロボット支援下手術(ダヴィンチ)が保険適用になった。1~2センチの小さな穴からロボットアームを入れ、先端についた医療機器を医師が遠隔操作しながら行う。

「当院の場合、僧帽弁閉鎖不全症のダヴィンチ手術は、4つのキーホール(超精密鍵穴)だけの完全内視鏡下手術なので、出血は平均40ccです。右の肋骨下を5~6センチ程度切って行う小切開手術(MICS)よりも出血量も痛みも少なく、回復が早いのです」

渡邊剛総長
渡邊剛総長

こう話すのは、ニューハート・ワタナベ国際病院(東京都杉並区)の渡邊剛総長。心臓病に対するダヴィンチ手術を国内で最も多く行う。

「僧帽弁形成術のダヴィンチ手術では、手術前の検査から手術後まで入院期間は5日が基本です。保険適用なので、患者さんにとってメリットが大きい治療法だと思っています」

今世紀に入り、胸腔鏡などの医療機器の進歩で、僧帽弁形成術や弁置換術のMICSも進展している。もともとMICSは、右側の肋骨下の6~8センチ程度の切開で、医師が心臓や僧帽弁などを直視しながら行う手術だった。当然、視野が狭い。それを解消したのが胸腔鏡という医療機器の開発だった。

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