日本の解き方

「オミクロン」と「インフル」の致死率、報道ほど大きな違いはあるか? 規制継続を正当化する思惑も2/2ページ

いずれにしても、公表されたオミクロン株の致死率0・13%を形式的に見ればインフルエンザの致死率より高い。もっとも日常生活の感覚として有効数字一桁なら大差ないともいえる。

マスコミ報道で有効数字の概念を意識したものはほとんどない。例えば、経済成長率では0・1%の差でも強調するが、誤差の範囲と言ってもいい。

今回の報道では、オミクロン株の致死率はインフルエンザのそれより高いといい、「1・4倍~21・7倍」という見出しもあった。

そもそも致死率は死亡者数と感染者数という推計値の比率であり誤差が大きい。そうしたものの推計値同士のさらなる比率は単純に計算できるが、はたして見出しにするほどの意味があるのか疑問だ。せいぜい「オミクロン株の致死率は季節性インフルエンザのものと比べて同じかより高い程度」という表現が妥当ではないか。

もっとも、こうした統計リテラシーをマスコミに求めるのは酷だともいえる。所詮マスコミは役所のブリーフ通りに書くので、役所からの情報発信の問題が大きいのだろうか。

オミクロン株がピークアウトした欧米では行動規制が緩和されているが、同じくピークアウトした日本では重点措置が継続されている。それを正当化するために、オミクロン株の危険性をより印象付けるような数字が公表された可能性も否定できない。オミクロン株の危険性は日本でも欧米でも似たようなものであるにも関わらずだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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