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ロシアのウクライナへの軍事侵攻で世界情勢が緊迫している。プーチン大統領が核をチラつかせ、米国や欧州連合(EU)が軍を投入しないと決めたことは大きい。もし、中国や北朝鮮が「核を保有していれば欧米は出てこない」と現状をみれば、悪いメッセージになる。
米国とEUは2月26日にロシアの一部銀行を国際決済ネットワーク「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除するなどの追加制裁の導入で合意し、ロシアの通貨ルーブルが対ドルで急落した。ロシア側はルーブル下落と高インフレのリスクに対応すべく、中央銀行は主要政策金利を20%に引き上げた。
困るのはロシア国民だが、それによって国民が反発し指導者を失脚させることができれば、国際秩序は新しいステージを迎えると考える。経済制裁ではロシアだけでなく各国も犠牲を強いるが、人類生存のための経費と考え、日本も徹底的に立ち向かうべきだろう。
私は大学時代に、北半球旅行に出かけ、ソ連のレニングラードとモスクワ、ウクライナの首都キエフを回った。キエフは特に印象深い。冷戦下の当時、レニングラードでは監視員が常につきまとう肩身の狭さだが、キエフでようやく開放され、地元の若者と夜まで飲み明かした思い出がある。
ただ、若者たちいわく「私たちは働かない。休むだけ休む。どうせ給料は変わらないし、一生面倒をみてもらえる。ただ、働けば働くほどばかをみる」という。若者に意欲がない、私は社会主義の限界を強く感じた。まもなくソ連は崩壊した。