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これは「原発テロ」ではないのか―。ウクライナの電力企業は9日、ロシアの軍事行動によって北部チェルノブイリ原発で停電が起きたと発表した。現時点で放射性物質漏れの心配はないというが、ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシア軍は、ウクライナ南部にある欧州最大級のザポロジエ原発も制圧している。侵攻開始から2週間、首都キエフを3方向から包囲するロシア軍だが、想定外の苦戦で「市民への無差別攻撃」などに戦術転換したと伝えられる。識者は、大事故が起きれば欧州全体を危険にさらしかねないザポロジエ原発を人質にして、ロシアが世界を恫喝(どうかつ)する構図を指摘する。
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「非常電源は48時間しか持たない。その後は使用済み核燃料の冷却システムがストップする」「ロシア軍が攻撃をやめるよう、国際社会は要求してほしい」
ウクライナのドミトロ・クレバ外相は9日、自身のツイッターで、チェルノブイリ原発での停電について、こう世界に訴えた。
旧ソ連時代の1986年に大事故を起こした同原発は、2000年12月までに全4基が稼働を停止した。現在でも、使用済み核燃料が保管されている。ロシア軍はウクライナ侵攻の初日(2月24日)、軍事制圧した。
「停電」の一報が流れた際、世界は震撼(しんかん)した。