「お世辞で褒めてくれたという可能性も否めませんが、あまりに酷かったらお世辞すら言われないはず。逆に、自分としては〝冒険のつもり〟だったけれど、会った相手から一切言及されなかった場合は黄色信号。妻や家族、ファッションにうるさい友人など信頼できる相手に、忌憚(きたん)のない意見をもらいましょう。相談相手がいない場合は思い切って、イメージコンサルタントなど〝服装のプロ〟の力を借りるのも手です」
本コラムでは、定年世代が目指すべきファッションは「おしゃれ」よりも、「清潔感のある服装」と繰り返しお伝えてしてきた。基本のキを押さえたうえで、「もう少し遊び心を出したい」という場合、おすすめのファッション小物にはどんなものがあるのだろうか。
「大判のストールがおすすめです。ストールというと、女性ものの印象を持たれている方も多いかもしれませんが、男性にとっても使い勝手のいいアイテムなんです。マフラーよりかさばらず、冬は防寒、夏場は冷え対策と活躍してくれます」
年齢を重ねると寒暖の差がつらくなる。普段はバッグに入れて持ち歩き、肌寒くなったらさっと首回りを寒さから守れる実用アイテムでもあるのだ。
「素材もさまざまですが、ウールやカシミヤ製のちょっといいものを選んでおくと、高級感があって、身に着けている自分もぜいたくな気分を味わえます。色は洋服に合わせて、ブルー系、グレー系など色味を合わせるといいですね。無地のもの、あるいは柄が入っているけれど遠めには無地に見えるものなどシンプルなものを選ぶのもコツです」
なお、ストールは見た目をワンランクアップするだけではなく、「会話のきっかけ」としても重宝するという。コミュニケーションツールとしての服装を体感するのに、もってこいだ。ぜひ試してみたい。