ロシアの多国籍バレエ団が込めた願い 「平和のために」米公演 所属する宮崎市出身のダンサー・近藤雅代さんが思い語る1/1ページ

ロシアのバレエ団に所属する多国籍のダンサー=2月(同団提供)
ロシアのバレエ団に所属する多国籍のダンサー=2月(同団提供)

「WE DANCE FOR PEACE(私たちは平和のために踊る)」。米国公演中、ロシア軍のウクライナ侵攻という事態に直面したロシアのバレエ団が、舞台に平和のスローガンを掲げて公演を続けている。米国民の厳しい視線も受けるが、メンバーには祖国を思い涙するウクライナ人ダンサーもいる。「戦争に賛成するメンバーは誰一人いない」。所属する宮崎市出身のダンサー、近藤雅代さん(28)が思いを語った。

近藤さんによると、公演にはロシアをはじめ10を超える国籍のダンサー計約40人が参加し、うち7人がウクライナ人だ。連日ニュースを見て、家族と電話しては涙を流す姿を目にするという。

近藤さんも高校卒業後、同国の首都キエフに3年間バレエ留学した経験を持ち、2019年からロシアのバレエ団に所属する。

今回は2~4月、米東部コネティカット州から西部カリフォルニア州まで各地を巡る公演。そのさなかに侵攻のニュースが飛び込み、メンバーに動揺が広がった。2月25日には昼食を取ろうとした南部バージニア州のレストランで、ロシアからの一行であることを理由に注文を断られた。公演中止を求める電話や誹謗中傷も。ロシア政府への批判は理解できるが、「バレエに国籍は関係ない」と近藤さん。

日本の人たちに本場のバレエに触れてほしいと、夏には宮崎、鹿児島両県でロシア人講師を招いたワークショップも計画していたが、混迷の一途をたどる国際情勢の中で、実現は不透明となっている。

団員らは出身国に関係なく励まし合っている。近藤さんは「いろんな国のダンサーが集まって、平和のために一つの作品を届ける」と語った。

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