第45回日本アカデミー賞で、米アカデミー賞でも作品賞など4部門にノミネートされている「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)が作品賞、監督賞など最多8部門で最優秀賞を受賞した。米アカデミー賞での快挙に期待が高まる中、先手を打って日本アカデミー賞が大盤振る舞いだ。
「ドライブ―」は、妻を亡くした舞台演出家の主人公が専属運転手と出会い、自らの悲しみを見つめる物語。西島秀俊(50)が最優秀主演男優賞を受賞、濱口監督と共同執筆の大江崇允氏が脚本賞を獲得した。
受賞コメントで西島は神妙な面持ちで「今、世界が混乱していて、いろんなつながりが切れている」と語ると、「魂の再生の物語が今日こうやって賞をいただいたことは、何か大きな意味がある」と力を込めた。
また「そして、バトンは渡された」で優秀助演女優賞に選ばれ、今春に第1子出産予定の石原さとみ(35)は体調を考慮して別室から参加。母娘の物語を「生まれてくる子に見せたい」と母の顔をのぞかせた。
最優秀主演女優賞は「花束みたいな恋をした」の有村架純(29)、同助演男優賞、女優賞は「孤狼の血 LEVEL2」の鈴木亮平(38)と「護られなかった者たちへ」の清原果耶(20)が初受賞した。