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生活必需品の1つとなったスマートフォンなどのデジタル機器からあえて距離を置く「デジタルデトックス」に注目が集まっている。心のスイッチを切ったことで「睡眠の質が上がった」「集中力が高まった」など、報告された効果はさまざま。専門家は「デジタル機器に『使われない』という発想が重要。機器との距離感を考え直して」と呼び掛けている。
東京都文京区の会社員、佐藤祥子さん(46)は、新型コロナウイルスでリモート授業が増加し、デジタル機器ばかり見ている高校生の息子を心配するうち、自身も「スマホ依存」に陥っていることに気付いた。デジタルデトックスを始めようと決意し、趣味のジョギング中にスマホをコインロッカーに預けることから挑戦した。
わずか1時間でも「手放している間に連絡が来たら、どうしよう」「途中で足をくじいたら、どう通報しよう」と不安だったが、回を重ねるうち、走りに集中して「解放感」も得られるように。最近は「寝室にスマホを持ち込まない」「食卓に置かない」などの〝マイルール〟を設定し「できることから少しずつ実践している」と強調する。
佐藤さんのようにスマホ依存を自覚している人は案外多い。調査会社「クロス・マーケティング」(東京)が男女1000人を対象に実施した調査では、5割近くが依存を自覚していると回答した。