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今から45年前、1977年の日本のエンタメは果たしてどのようなものだったのか。「天はわれわれを見放した」「たたりじゃー」「母さん、僕のあの帽子は~」。流行語がテレビCMからたくさん生まれたあの時代にタイムスリップしよう。
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この年、伝説のコント番組が誕生した。「ドリフ大爆笑」(フジテレビ系)だ。ザ・ドリフターズの大型コント番組として、「火曜ワイドスペシャル」のひとつとして月一ペースで放送された。
ドリフは「8時だョ!全員集合」(TBS系)で毎週、公開生放送をする中でのワイド番組だった。しかし、74年に新メンバーとなった志村けんも76年の「東村山音頭」で一躍人気者となっていたため、大爆笑のコントにも志村の比重がかなり大きくなっている。
「大爆笑」を代表するコントに、加藤茶が牛乳を飲みまくる「けんちゃんの健康牛乳」がある。昨年末に放送された「志村けんとドリフの大爆笑物語」でも完全再現されるほどの秀逸なコントだ。志村と加藤もたびたびやっており、松本伊代や渡辺美奈代、三浦理恵子などのバージョンが存在する。「全員集合」の舞台でもやっているのだから、とんでもないコント魂だ。
志村の当たりキャラとなる「バカ殿様」も「大爆笑」と「全員集合」で同時期に出てくるようになり、次第に洗練されていく。歌手の由紀さおりがコメディエンヌとして開花したのも、この番組がきっかけだったといっても過言ではない。