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大相撲春場所3日目=15日・エディオンアリーナ大阪
史上初の大関ダブル陥落が現実味を帯びてきた。
右足首を痛め初場所を途中休場した大関貴景勝(25)=常盤山=は小結豊昇龍(22)=立浪=に、すくい投げで敗れ2敗目。物言いがつくも軍配は覆らず。初日白星のあと連敗で、黒星先行となり、今場所初めてリモート取材に応じることなく引き揚げた。
貴景勝は2019年初場所で大関昇進も、右膝のけがのため2場所で陥落。12勝を挙げ特例で復帰も、以降の14場所で4度目のカド番を迎えている。
八角理事長(元横綱北勝海)は「左肘が空いてしまった。押せたから〝そのままいけ〟となってしまった」と指摘。試練の大関に「この場所はもともと苦しいと思っているから仕方ない。切り替えていくしかない」と奮起を促した。前回休場明けの昨年秋場所も、初日から3連敗など2勝4敗から8勝し、ミラクル脱出劇に成功しているが、再現となるか。
深刻なのは大関正代(30)=時津風=だ。東前頭2枚目の逸ノ城(28)=湊=に元気なく寄りきりで完敗し、初日から3連敗。今場所は一度もリモート取材に応じていない。正代は初場所で6勝9敗と負け越し、大関9場所で3度目のカド番。八角理事長は「止まっては駄目。左を巻き替えるとか、何かしていかないと」と苦言を呈した。
カド番制度は1969年名古屋場所以降、大関は2場所連続負け越しで関脇に陥落する。過去に23度(19人)が大関の座を失っているが、1場所に2人が同時に陥落した例はない。今回ばかりは大ピンチだ。