愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る署名偽造事件で、運動事務局長、田中孝博被告(60)とともに地方自治法違反(署名偽造)の罪に問われた次男、雅人被告(29)に、名古屋地裁は16日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。
板津正道裁判長は判決理由で、田中被告から計画を聞かされた雅人被告は、大量の名簿を業者から入手し、署名簿用紙を遠方に運ぶなど署名偽造のほぼ全体に関与したと指摘。「40万円以上の相当高額な報酬を受け取った。重要な役割を積極的に果たした」と述べ、幇助(ほうじょ)犯にとどまるとした弁護側主張を退けた。
地裁は1月、広告関連会社元社長の山口彬被告(39)に、懲役1年4月、執行猶予4年の判決を言い渡した。山口被告は控訴している。