警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識

慶長の大津波は東日本大震災なみの規模だった 崩れた500年周期説 「南海トラフ」や「首都圏直下型」不意打ちの可能性1/3ページ

岩手県野田村で津波の痕跡を調査する様子2014年7月(同大研究チーム提供)
岩手県野田村で津波の痕跡を調査する様子2014年7月(同大研究チーム提供)

京都や奈良など西日本では、書かれた地震の歴史は、長ければ3000年以上。しかし東日本や北海道では、わずか200年あまりしかたどれない。これはもっぱら、文字を持たなかった先住民族が住んでいたせいだ。

たとえば、1611年の慶長奥州(三陸)津波は大津波が襲ってきたことは伝えられていたが、どのくらい大きな津波を起こしたかは分かっていなかった。

書いた歴史ではなくて、物言わぬ地層から過去の津波を探ろうという研究が行われた。岩手県北部にある野田村の沿岸部が実験地に選ばれた。過去3000年分の地層が切れ目なく残っている場所だ。同地は高さ800メートルの小高い内陸にあり、大きな津波しか駆け上がれない。

この研究では地層の年代を垂直方向にミリ単位の高密度で測定する新たな手法で、14~17世紀の津波堆積物の正確な年代特定を試みた。

過去の大津波がいくつか見つかった。なかでも慶長の津波は2011年の東日本大震災(マグニチュード=M=9・0)と同じ程度の巨大津波だったことがわかった。地震はモーメントマグニチュード8・8と推定された。

従来言われていた享徳津波(1454年)は、それほど大きな津波ではなかったことも確認された。野田村の高台に津波の痕跡はなかったのだ。

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