信用していいのか、それとも…。阪神・青柳晃洋(28)のコロナ離脱を受け、2年連続2度目の開幕投手の座が回ってきた藤浪晋太郎(27)が、18日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で5回4安打2失点(自責1)。グレーな内容で開幕に向けてのリハーサルを終えた。
初回に最速160キロの真っすぐを披露。課題の制球力も大きく崩れることはなかったが、左打者ばかりのオリックス打線に2四球、1暴投…そして球数が97と多いのが気になる。それでも藤浪は「この時期は毎年気合が入る。今年こそやるぞという気持ちは持っている」とキッパリ。矢野燿大監督(53)も「ヤギ(青柳)がこんなことになったから(開幕は)晋太郎でいくよ。去年よりも自信を持っていくんじゃないか」と大役を正式指名した上で、手応えも口にした。
気になるのはプロ10年目を迎えた藤浪が復活できるかだ。昨オフは宿敵の巨人・菅野智之投手(32)にまで弟子入りして自主トレを敢行。今年2月のキャンプから緩急あるカーブも駆使し実戦4試合で計10回2失点。今季限りで退任する矢野監督からキャンプの「投手MVP」にも選ばれたほど、期待に応えている。
藤浪と親しい阪神OBの一人からはこんな声が出ている。「新人から3年連続2桁勝利を挙げ、金本前監督の時代から結果が出なくなってもう7年目。散々2人の監督に同じことを言われ続けよくならなかったのは本人が一番痛感している。だから今年はある意味〝捨て身〟で頑張れるのではないか」。何だかんだ言っても藤浪が奮起しないと阪神は面白くない…。 (岩崎正範)