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先日、YouTubeを見ていると、川崎仮面/川崎競輪公式チャンネルで「心に残るヤジは何ですか?」というのをやっていました。
自分の現役選手時代のやじは今よりもっと強烈なものがありました。しかし、レースで結果さえ出せば、レース前のやじなんて、なんともないのです。怖いのは、下手なレースをした後のやじです。そんなものは記憶に残したくありません(笑)。
そんな自分にも一つだけ記憶に残っているやじがあります。それは「菊池! 脚が白いぞ! もっと練習しろ!」というやつです。出走前の愛あるやじです(笑)。
実は、自分は色白なのです。そして練習の時は、タイツを履いています。だから日焼けしないのです。タイツ履いて練習してるんだけどな~…と、思いながら出走しました(笑)。
その時のレースがどうだったか…覚えていないですが。
競輪はやじがひどいと言われることもあります。でも、そのやじも人気のバロメーター。レースの中心にいる選手には、さまざまなやじが飛んできます。自分も、レースの中心にいたころはいろんなやじが飛び交っていました。しかし、年を重ね、レースの中心から離れていくにしたがって、やじも減ってくるのです。何を言われたかなんて一つしか覚えてないけれど。あれだけ飛んでいたのになぁ。と、寂しい気持ちになるものなんです。
それでも引退までS級を守りました。人気の中心にはいないけど、ときどき穴を開けました。そんなレースの後には「ようやった!」と、うれしいやじが飛んできます。そう言ってもらえるのがうれしかったです。
さてさて、30年間競輪選手としてお世話になった瀬戸風バンク。松山FⅠナイター2日目は誰が来るのか? みなさん、愛あるやじをお願いします(笑)。S級準決勝12Rは初日動きの良かった山田選手の自在脚が中心のレース。
〔3〕-〔5〕〔2〕〔1〕-〔5〕〔2〕〔1〕。(元競輪選手・プロコーチ)
■菊池仁志(きくち・ひとし)1961年7月生まれ。愛媛県松山市出身。1981年6月選手登録47期。83年4月S1班昇格。2011年11月にS級在籍のまま競輪選手を引退。競輪選手生活30年のうち、S級在籍は28年に及ぶ。
GI、GII決勝戦進出。GIII向日町優勝など。通算268勝。競輪選手引退後は、競輪解説、コラム執筆などを手掛け、15年からプロコーチとしても活動。「K-FITTINGバイクスクール」を開講し、ジュニアから社会人、プロ選手といった幅広い層の指導にあたる。選手の癖を読み取るのが得意。