昭和のことば

政界汚職事件を松本清張の作品になぞらえた「黒い霧」(昭和41年)1/1ページ

この年、佐藤栄作内閣に降りかかった一連の政界汚職事件である。国有地の払い下げに関する恐喝事件、製糖会社への不正融資事件、「ひとつぐらいいいじゃないか」とのことばを残して自分の選挙区に急行停車駅を新設した荒船清十郎など、次々と不正事件に関する大物政治家の名前があがった。

一連の闇は、昭和35(1960)年に発表された作家、松本清張のノンフィクション『日本の黒い霧』になぞらえ、「黒い霧事件」として報道された。のち、佐藤内閣は衆議院を解散。これは黒い霧解散と呼ばれた。

この年の主な事件は、「全日空機、羽田空港着陸直前に東京湾に墜落。乗客乗員133人全員死亡」「富山県、全国初の登山届出条例制定」「住民登録集計による総人口が1億人を突破」「日産自動車とプリンス自動車工業、合併に調印」「アメリカ原子力潜水艦、横須賀に初入港」「ビートルズが来日、日本武道館で公演」「閣議、新東京国際空港を千葉県成田市三里塚に建設決定」「全日空YS11型機、松山空港で海上に墜落、乗客乗員50人全員死亡」など。

この年の映画は『白い巨塔』。テレビは『ウルトラマン』。遠藤周作が小説『沈黙』を発表。交通事故死亡者総数は1万3319人で史上最悪となり、交通戦争激化が叫ばれた。巷ではフォークソング・ブームが起こっていた。

政界の不正は今も昔も存在する。メディアの発達、インターネットによる告発手段の多様化を経た半世紀後の日本。政界を覆う黒い霧は少しは晴れたのであろうか。 =敬称略 (中丸謙一朗)

〈昭和41(1966)年の流行歌〉 「柳ヶ瀬ブルース」(美川憲一)「バラが咲いた」(マイク真木)「こまっちゃうナ」(山本リンダ)

zakスペシャル

ランキング

  1. 西側諸国「6月反攻」に秘密兵器 ゼレンスキー大統領、東部苦戦に「装備の差」主張 これまでで最も殺傷力が高い榴弾砲供与か 「8月までは一進一退」識者

  2. 【日本の核戦略】核シェアリングの方法(上) 中国の核恫喝が現実に…日本の政治家はもはや逃げ回れない 「核を持ち込めば、敵の核に狙われる」は無知な議論

  3. 露デフォルトほぼ確定、戦争継続困難に 年内に2540億円もの支払い 海外から国債による資金、ハイテク部品も調達できず

  4. 習主席が墓穴!空母威嚇が裏目に バイデン大統領「台湾防衛」を明言 「『第2のウクライナにはさせない』決意の現れ」識者

  5. ビニ本販売で「まんだらけ」摘発 「芸術としてのエロスと捉えていた」社長ら5人書類送検、1440万円売り上げ 昨年には風営法違反も

  6. 【小池百合子 強く、そしてしなやかに】若者に浸透した安全保障のリアル 「ウクライナ侵攻」で脅かされる食料、エネルギー…自然災害にも目

  7. 〝前座扱い〟に地団駄の韓国 バイデン大統領の日韓歴訪にみる「国格」の差 共同声明、いくら読んでも出てこない「スワップ」の文字

  8. 【ニュースの核心】米が構築「新しい戦争のかたち」 武器弾薬を提供し実際に戦うのは現地軍 台湾防衛「あいまい戦略」修正も中国抑止へ「憲法改正」は不可欠

  9. 阪神、佐々木朗希に“エース回避作戦”大成功 負ければ自力V消滅の可能性もミラクル起こす セ・パ交流戦

  10. 【艶グラドル】古川杏は〝だんじり娘〟 セクシーポイントは「左頰の秘密のホクロ」