立川流、立川談志の弟子にはいろんな方がいて、私の恩人でもあるミッキー・カーチス師匠や、ビートたけしさん、高田文夫先生、団鬼六先生などが名を連ねていました。
その中で、江戸文字を書く立川文志師匠は、色物の真打でした。江戸文字を使った作品を製作し、時には高座にも上がって洒落のきいた作品を披露していて、私も文志師匠の落語会の前座に使っていただいたこともありました。文志師匠は沼津出身で、伊豆の国市出身の私に目をかけてくれていたのです。
その文志師匠が今月11日、長い療養期間を経てお亡くなりになりました。享年81。
コアな競輪ファンは名前をご存知かも知れません。競輪選手が自転車のケースなどに貼ってある千社札の多くは、文志師匠が作ったものだったのです。
私はご自宅に伺って多くの競輪選手の千社札を見せてもらったことがあります。つい先日は、埼玉の太田真一選手から「文志師匠ってまだ活動されてますか?」との問い合わせがあったので、お弟子さんの談文さんが引き継いでいる旨を伝えたばかり。
そしてもちろん、私も千社札を作ってもらってます。文志師匠は、洒落の千社札が魅力でした。韓流ブームの時に、〝ペ・ヨンジュン〟というハングル文字を江戸文字にして、「これ、ハングルの江戸文字なんだよ」と言われた時は笑いましたな~。ハングルの江戸文字。この洒落、わっかるかな~。
初日、松戸ナイターの中継に出演したときに、予想を書くホワイトボードに、文志師匠が作ってくれた千社札をこっそりと貼っておりました。そうしたら最終レースを見事に的中!
松戸の夕刊フジ杯2日目、12Rはもう一度地元・田中を狙いましょう。すんなり南関の❹↔❶―❻❼❷❸。西村が追い込んでの❹↔❼―❸❻❷。
25日も私は松戸競輪場での予想会と中継のゲスト出演致します。
文志師匠今夜も力をください!
(落語立川流真打)
■立川志らべ(たてかわ・しらべ)1975年9月3日生まれ。静岡県伊豆の国市出身。落語家。2000年に立川志らくに入門。07年に二ツ目昇進。18年10月に真打昇進。趣味は音楽鑑賞、サッカー観戦。競輪の造詣が深く、好きな選手は村上義弘(京都・73期)。本紙競輪面にコラム『真打 志らべの口先先行一車』を連載中。