
3月でリタイアする諸兄も多いことだろう。長年のスーツ生活をさよならしていちばん困るのが、何を着たらいいかという悩みだ。私の弟は大手町の外資系企業勤めだったが、入社以来スーツしか着たことがない生活だったのでリタイア後に出かけるのもスーツで、着慣れたものがいちばんだと言い張っていた。
カジュアルスタイルの奥さんと出かけている男たちの服装を見ると、スーツから抜け出せない人をみかける。それはいまからカジュアルウエアを買いそろえるのはお金がかかるし、何を買ったらいいかわからない、考えるのも面倒だというのが多くの人の考えだろう。
そんな人たちへ金銭的な負担が少なくて、新しい自分を楽しむためのアドバイスを。まずはジーンズかチノパンを1本新調してほしい。いきなりジーンズやチノパンといわれても穿いたことがないから抵抗があるといわれるが、穿き慣れたスーツのパンツによく似たオーソドックスなシルエットを選ぶと不安が払拭される。
ジーンズもチノパンもシワを気にしなくていいし、汚れたら洗濯機に放り込めばいい。穿き込んでいくと、生地の経年変化で個性と風合いが刻まれ愛しい自分だけの1本となるのが魅力だ。
写真はユニクロ(http://www.uniqlo.com)の製品で右は「ストレッチセルビッジスリムフィットジーンズ」で、セルビッジというのは旧式の織り機でゆっくり織られた生地で昔ながらの本格デニム、それにストレッチ性がプラスされ腰回りから裾までストレートなラインで穿き心地がいい。裾を折り返して穿く人もいるが、セルビッジは縮むので、私は3回くらい洗ってから丈詰めをしてもらって穿いている。ネービーの他にブラックとホワイトがあり各税込3990円。