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新型コロナウイルス不況からの景気回復を受けて値上がりしてきた原油価格は、産油国ロシアに対する西側の経済制裁を受けてさらに騰勢を強めている。原油相場は景気動向や戦争など国際情勢次第なのか。それとも別の何かが決めるのか。
グラフはこれまで15年間の世界の原油生産と米国の対外純債務の推移を比較している。目を引くのは、米国の対外負債の膨張が目覚ましいのと、世界の原油生産は2020年3月まではそれとほぼ並行して増えてきたことだ。
その間の原油相場は08年6月に1バレル当たり127ドル台に高騰した後、翌年3月には40ドル台まで急落した。原油価格はその後、再び上昇に転じ14年6月には104ドル台をつけた後下落し、15年半ばから20年3月までは60ドル前後で安定してきた。
変わり目となった20年3月は新型コロナウイルス・パンデミック(世界的大流行)勃発時だが、サウジアラビアなどOPEC(石油輸出機構)加盟国とロシアなどが加わったOPECプラスの産油国が同年5月、新型コロナの感染拡大による原油価格の急落をみて過去最大規模となる日量970万バレルの協調減産を開始した。