
ヤクルトに開幕3連敗を喫した阪神は29日からのロード(対広島、巨人)で巻き返しを期すことになる。球団OBは「場所も相手も変われば、流れが変わることはよくある。その意味では上昇のきっかけをつかむロードになる」と逆襲に期待する。
なかでも勝ちムードを高めるために必須なのは、早く先手を奪うことではないか。開幕戦では全て後手に回った揚げ句、最悪の結果を招いた。特に第2、3戦は若手先発陣が奮投しながら、打線の援護のなさに耐え切れず息切れ。目下3試合にまたがる23イニング連続無得点の貧打を、広島戦でいち早く解消することが迫られる。先のOBは「カギはリードオフマンの近本が握る。彼が出塁率を高めて打線に火をつければチームは本来の姿を取り戻していくはず」と強調した。
不動のトップバッターは例年出足の悪さで知られる。参考までに開幕5カードまでの打率をみても2020年・185、21年・190。今季もいまのところ・167(12の2)となかなかエンジンはかからない。それでも焦りがないのは、納得のできる1本の安打をきっかけに軌道に乗せる自信を秘めているからで、チームの望みはその1本が広島戦で飛び出すことだろう。