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線虫が「早期膵がん」を発見する日 「膵のう胞」経過観察、悪性化見極めの一助に 大塚邦明医師に聞く1/2ページ

東京女子医科大学名誉教授の大塚邦明医師
東京女子医科大学名誉教授の大塚邦明医師

早期がんをより高精度で発見するため、人間ドックなどで導入が検討されている「線虫検査」を前回紹介した。1滴の尿で15種類のがんの匂いを線虫(1ミリ程度の細長い生物)が嗅ぎ分けて、早期がんの有無がわかる。現在、がんの種類は特定できず、改めていろいろな精密検査を受けなければならないが、この状況も変わろうとしている。

「がんの匂いは種類によって異なり、線虫の持つ匂いの受容体も違うと考えられます。がんの種類ごとの受容体を同定して、特定のがんの匂いのみに反応する『特殊線虫』もすでに作られています。その研究が進むことを期待したい」

こう話すのは、東京女子医科大学名誉教授の大塚邦明医師=顔写真。予防医学に精通し、人間ドックでの線虫検査の活用について考察している。

「特殊線虫」については昨年11月、遺伝子組み換え技術を用い、膵がんの匂いにのみ反応する特殊な線虫が開発され、今年実用化する予定が公表された。つまり、近い将来、早期膵がんを発見する線虫検査が誕生する可能性がある。膵がんは、早期発見が難しいといわれるだけに、膵がんを判別できる線虫検査への期待は大きい。

「人間ドックの腹部エコー検査では、『膵のう胞』が見つかる人が多く、医師団は、その後の経過観察に頭を悩ませています。まれではありますが、膵がんになるリスクがあるからです」

膵のう胞は、液体がたまって袋状に見える状態で、いくつか種類がある。中でも最も多い「膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)」は、膵がんへと変化する恐れがある。ただし、いつ悪性度の高い膵がんになるかはわからない。そのため、半年ごとの腹部エコー検査や、1年ごとのМRI(核磁気共鳴画像)などの画像検査、数年ごとに超音波内視鏡検査(EUS)の精密検査が不可欠となる。

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