ベストセラー健康法

個を大事にして向上させる「人生の満足度」  鎌田實医師が「精神的な自立」を説く2/3ページ

とはいえ、著者は家族と別れて独居しろと言っているわけではない。この本で進めているのは「精神的な自立」のこと。群れることに慣れ、「絆」という言葉を拡大解釈して、1人になることにネガティブな印象が持たれがちな現代で、いかにすれば「ちょうどいい孤独」を手にし、活用できるのかを説いていく。そして本の終盤では、誰もが避けがたい「死」に向けて、ソロ立ちがいかに重要な役割を果たすのかが、平易な文章で記されている。

本の表紙にはヤマアラシのイラストが描かれている。寒さに弱いヤマアラシは仲間と固まって暖を取ろうとするが、鋭い針があるから痛くてくっ付けない。そんな「ヤマアラシのジレンマ」は、現在のソーシャルディスタンスに似ている――と著者は分析する。

ヤマアラシに学ぶ「コロナ時代に上手に距離を取るポイント」として«「チクチク」を怖がらない»などの7つのポイント(別項)を掲げる。

「1人で生きることへの不安を感じる人に向けて、孤独を前向きにとらえられる考え方を知ってほしいと思い企画しました。鎌田先生ならではの孤独を味方につけて、人生の満足度を上げる秘訣をご堪能いただきたいです」と語るのは、編集を担当した吉野江里さん。孤独を楽しめる大人はカッコイイ。いまこそ1歩を踏み出す時だ。 (竹中秀二)

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