ロシア軍の崩壊は、軍隊ではあり得ない「命令拒否」として現われたという。
米CNNなどによると、英情報機関である政府通信本部(GCHQ)のジェレミー・フレミング長官は3月30日、オーストラリアの国立大学で「われわれは兵器が足りず士気の低いロシア兵が命令遂行を拒否し、自らの装備を破壊し、さらには誤って自軍機を撃墜するのを目撃した」などと講演したという。
大義のない侵略戦争に、ロシア兵が反旗を翻したようにも思える。ただ、いずれの事例も日時や場所など詳細は明かされていない。
ロシア軍の内部状況をどう見るか。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「ロシア軍は食料や弾薬の補給がうまく機能せず、志願者以外のロシア兵も最前線へ出されているという。こうした状況では、軍の士気が落ち、内部で反発や意図的な脱走が起こっても無理はない」とみる。
前出のフレミング氏は、プーチン氏がロシア軍を過大評価していたとの見解を示すが、プーチン氏は戦況を知らない恐れがある。