今年もフレッシュマンの季節がやってきた。東京や大阪などの大都会には、大学に入学する、就職するなどの理由で多くの若者が転入してくる。
当然、新たな住まいに移り住むのだ。そのほとんどが賃貸住宅だろう。
ただ、彼らのほとんどは払える賃料に制約がある。学生なら親が出してくれる予算の範囲内。新社会人なら初任給で払えるレベルだ。
例えば、東京の企業に入社した大学卒業者なら、初任給の手取りは18万円くらいだろうか。そこから払える家賃は、7万円程度で、その予算内で自宅を探さねばならない。
実のところ、そのレベルで借りられるワンルームマンションは結構ある。条件さえ緩めれば、山手線内で借りることさえできる。
だが、多くの人は、山手線内で7万円程度でも借りられるというごく平凡な事実を知らなかったりする。築40年といった古い物件ならそんな賃料設定も十分にあり得るのだ。
山手線から5駅くらい離れているエリアでも、築年数にもよるが、ワンルームマンションの賃料水準は6万円から8万円程度だったりする。
日本はこの30年、給与所得者(サラリーマン)の収入がほとんど変わらない。下降気味とも言える。