ロシア軍によるウクライナ侵攻での、鬼畜の所業が明らかになってきた。首都キーウ(キエフ)近郊ブチャでの子供や女性を含む多数の民間人殺害は、西側諸国から「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と批判されている。占領地での性暴力に加え、宝石や家電や、車などを略奪して、隣国ベラルーシなどで販売している疑いまで出てきた。ロシアは旧ソ連時代から「戦時下の犯罪」を繰り返してきたという指摘がある。ドイツとフランスの外務省は4日、自国に駐在する多数のロシア外交官らの追放を決めた。国際社会は、ウラジーミル・プーチン大統領やロシアへの経済制裁を続けているが、今後、新たな鉄槌(てっつい)を下すべきではないのか。
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「これらの行為は戦争犯罪だ」「世界中でジェノサイドとして記憶される」「ロシア兵士の母親たちは見るべきだ。(ロシア兵士は)あなたたちが育てたろくでなしだ」
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は4日、SNSで路上に横たわる遺体などの写真を公開して惨状を報告しながら、怒りを込めてこう発信した。
EU(欧州連合)は同日、戦争犯罪の証拠収集と捜査のチームをウクライナと合同で立ち上げ、現地に派遣する方針を明らかにした。
ジョー・バイデン米大統領も、プーチン氏を「戦争犯罪人」として裁くため証拠を集める必要があると訴えた。