外国為替市場で急速な円安が進行している。特に約2年間にわたる実質ゼロ金利政策を終了させ、金利引き上げに向かう対米ドルでは、実に6年7カ月ぶりとなる一時1ドル=125円台に突入した。
資源価格の高騰や借入金利の上昇など懸念材料はあるものの、日本の輸出企業にとっては為替の円安は企業業績の追い風になる。例えば、トヨタ自動車は、対米ドルで1円の円安に対し、400億円もの収益が押し上げられるという。実際に株式市場では、昨今の円安を受けて同社の株価が堅調に推移している。
今週の10万円株は、円安メリット銘柄をピックアップしていく。
中堅自動車メーカーの「マツダ」(7261)は、海外でもSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)が人気。販売台数は北米がトップで、第3四半期時点での北米売り上げは前年比約14%増となっている。第2位は欧州で同8・3%増、ちなみに日本での売り上げは第4位で、同16・8%の減益となっている。
同社は2月に2022年3月期の営業利益を上方修正したが、業績予想の前提となる想定為替レートは1ドル=111円、対ユーロでは131円。昨今の円安を受けて、業績の上振れが期待できそうだ。株価(28日)は912円と、9万円台で投資可能。