朝日新聞社は、外交や米国・中国を専門分野とする編集委員の峯村健司記者(47)を停職1カ月とする懲戒処分を6日に決めたと明らかにした。編集委員の職も解く。
7日付朝日新聞によると、安倍晋三元首相が3月9日、週刊ダイヤモンドのインタビュー取材を受けたが、峯村記者は翌10日、インタビューを担当した副編集長に公表前の誌面を見せるように要求したという。
朝日新聞社はこの行為を報道倫理に反し、極めて不適切だと判断したとしている。峯村記者は今月20日に退社を予定しているという。
峯村記者は7日、ツイッターで、処分は「恣意的な調査に基づく公平性に欠いたもの」とし、法的措置も示唆した。
投稿サイト「note(ノート)」では、マレーシア出張を控えた安倍氏から、インタビュー中の核共有の部分について事実確認を依頼されたと説明。安倍氏には外交・安全保障のレクチャーを行っているが、取材対象ではなく、金銭の受領などは一切ないとした。
峯村記者はLINEの個人情報管理問題のスクープで2021年度新聞協会賞を受賞している。