大前研一のニュース時評

プーチン政権“大揺れ” 危うき次の一手 化学兵器・生物兵器のみならず、核に手を掛ける可能性も1/3ページ

スウェーデン・ゴトランド島近くで領空を侵犯するロシア機=3月2日(ロイター)
スウェーデン・ゴトランド島近くで領空を侵犯するロシア機=3月2日(ロイター)

ウクライナ侵攻開始の2日後の2月26日にロシアの国営通信社が配信し、直後に削除した「誤配信記事」がSNSに出回っている。「軍事行動によってウクライナがロシアに戻った」と、ロシアの勝利が早々と決まったかのような内容だ。ロシア軍勝利の予定稿と思われる。

これにより、ロシアはウクライナの早期占領を考えていたことが推察できる。恐ろしい話だ。早期勝利を想定したロシアは、計算通りにいかなかった分、無差別な攻撃に突き進んだ。生物・化学兵器を使う可能性も示唆している。

今月に入って、ロシア軍が撤退したウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャなどで多数の民間人の遺体が確認された。まさに戦争犯罪。さらに核兵器の使用もチラつかせる出来事もあった。

スウェーデンのメディアは、3月2日にスウェーデン南東部のゴトランド島付近を侵犯したロシア軍機4機のうち、戦闘爆撃機「スホーイ24」2機に核兵器を搭載していたと報じた。スウェーデン空軍が2機の戦闘機をスクランブル(緊急発進)させてカメラに撮影、核兵器の搭載を確認したという。

スウェーデンと隣国のフィンランドはこれまで軍事的中立を維持してきたが、ロシアのウクライナ侵攻を受け、NATO(北大西洋条約機構)への加盟議論が進み、ロシア側は警戒感を示していた。

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