男子ツアー開幕戦の東建ホームメイトカップを制したのは香妻陣一朗だった。最終日を首位でスタートした香妻は、バックナインでスコアを落とし、逆に6バーディー(ボギーなし)で猛追してきた桂川有人に一旦は逆転され、2打差を追う展開になったが、終盤の17、18番の連続バーディーで並び、プレーオフに持ち込んだ。そして1ホール目でバーディーを奪い、勝負を決めた。
小柄な香妻は、インパクトからフォロースルーにかけて、強烈なアームローテーションでヘッドスピードを上げることで大きな飛距離のショットを打ち出している。
右腕と左腕を入れ替えるアームローテーションが、スムーズに行われていないアマチュアが多い。その最大の原因になっているのが、ダウンスイングで上半身がボールに向かって突っ込んでいってしまう動きだ。ステイ・ビハインド・ザ・ボール。打ち抜くまで頭をボール後方に残しておくことが、正しいアームローテーションには欠かせない。
この両方を体感し、身につけるためのドリルがある。練習に採り入れているプロも少なくない。さて、この一石二鳥のドリルとは…。
PWか9番アイアンを使うのがいいだろう。ボールにヘッドを合わせてアドレスする。そして、テークバックせずにボールをフェースに乗せるようにして飛球線方向に飛ばしていく。このとき大切なポイントになるのが、けっして手だけでクラブを動かそうとしないこと。アドレスからインパクト態勢を作り、さらに左体側を伸ばし、右体側を縮めるようにして右腕を伸ばしていくようにしよう。つまり、肩をタテ回転させ、右肩が前に出ないようにしてフォロースルーをとっていくのだ。